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2023年下半期の転職動向|今後もしばらく「売り手市場」が続き、業界全体の求人増加で活性化の見込み!

2023年転職動向

2023.07.10

2020年、世界的に大流行した新型コロナウイルス感染拡大の影響により、私たちの暮らしは大きく変わりました。

転職市場でも同じようにコロナの影響を受けましたが、あれから3年が過ぎ感染者数も減少傾向にある2023年現在、転職動向はどのように変化しているのでしょうか。

今回は、2023年下半期の転職動向について業界別に解説いたします。

【最新】中途採用の転職市場はどう?有効求人倍率は?

引用:一般職業紹介状況(令和5年4月分)について|厚生労働省

このデータは平成22年~令和5年4月まで、ハローワークにおける求人者数と求人数の推移を厚生労働省がまとめたものです。
水色の棒線が「求人者数」、青の棒線が「求人数」をそれぞれ表しています。

2023年4月の全国の有効求人倍率は1.32倍で前月と同水準となっており、新規求人倍率は2.23倍で前月に比べ0.06ポイント下回っています。

これをふまえて最新の転職動向を職種別に見てみると、以下のような結果となりました。

建築・土木・測量技術者 6.55
介護サービスの職業 3.07
接客・給仕の職業 2.25
営業の職業 2.17
商品販売の職業 1.78
情報処理・通信技術者 1.67
一般事務の職業 0.35
※常用(除パート)

参照:一般職業紹介状況(令和5年4月分)について_参考統計表|厚生労働省

2023年3月では「接客・給仕」「介護サービス」「建築・土木・測量技術者」の有効求人倍率が高い傾向にあり、逆に「一般事務」は有効求人倍率が低いという結果となっています。

つまり、有効求人倍率6.55倍の建築・土木・測量技術者では、求職者1名に対しおおよそ7社で取り合う売り手市場で、逆に一般事務(人事や総務、医療事務など)は0.35倍ですので、2~3名の求職者が1社を取り合う状態(買い手市場)だということが分かりますね。

結論、全体的な求人数は今後も増加していくと予測されており、市場全体で活性化される見込みです。

2023年度下半期、業界別の転職動向

コロナ禍で採用活動を中断していた企業も現在は再開していて、求人数はコロナ前の水準まで増加しているため、転職市場全体が売り手市場になっています。

ディービくん
ディービくん
若手・ベテラン関係なく転職のチャンスは皆にあるよ!

では業界別に転職動向を見ていきましょう。

IT・通信(ITエンジニア)

IT・通信業界の転職動向は、全体的に活発。
エンジニア不足は変わらず、未経験でIT業界を目指す方が多い。
経験者は応募先の見極めが重要となる。

インターネット

インターネット業界の転職動向は、営業職を中心に今後も活発。
求職者は柔軟な働き方や制度を求めている。

総合電機・電気・半導体・電子部品

総合電機・電気・半導体・電子部品業界の転職動向は企業によって状況は異なるも、総じて活発。
特に、半導体分野では省エネ需要や半導体不足の影響から求人が増加傾向にある。

一方で求職者は勤務地や労働時間に柔軟性を求めており、転勤なしの企業への応募が集中している。

コンサルティング

コンサルティング業界の転職動向では、採用意欲が高く、案件の多様化から求人数も増加している。
働き方はより柔軟になり、未経験からコンサルタントを目指す方が増えている。

建設・不動産

建設・不動産業界の転職動向は、全体的に求人数が増加。
しかし労働環境懸念での人材流出は止まらず、求職者は慎重になりつつもDXやグリーン関連に関心。

人材・教育

人材・教育業界の転職動向では、引き続き採用活動が活発。
他の業界にはない魅力を訴求することで、求職者の応募も見込める。

外食・店舗型サービス

外食・店舗型サービス業界の転職動向、採用状況は活発。
多様な職種で求人数も増加している。
労働環境の改善やDXへの取り組みなど、社員が働きやすい環境を整えることが重要。

消費財・総合商社

消費財・総合商社業界の転職動向

消費財:来期以降を見据えて採用活動が回復傾向に。特に営業ニーズが高まっている。
総合商社:ビジネスの多角化によって、様々な職種で新規求人が増加。

銀行・証券

銀行・証券業界の転職動向では、どちらも採用活動が活発。
人材制度も整いつつあるため同業他社への転職でも環境を変えられる。

生保・損保

生保・損保業界の転職動向

生保:DX関連のポジションを中心に採用職種は幅広い。
損保:ビジネス範囲の広がりに応じて求人も多様化している。

医療・医薬・バイオ

医療・医薬・バイオ業界の転職動向は、採用が停滞しているポジションもあるが、総じて求人は多い。
求職者は経験者が増えているため、医療業界の知識+αの知識で有利に。

化学

化学業界の転職動向は、女性管理職の採用ニーズも広がりはじめるなど、引き続き採用状況が活発。
また求職者はベンチャー企業への関心が強い傾向にある。

環境・エネルギー

環境・エネルギー業界の転職動向は、社会の関心の高さから採用も活発。
求職者の関心も高いが、企業が求める人材が少ないことから、難易度は高い。

自動車

自動車業界の転職動向は、来期の量産計画に備えて採用ターゲットを広げての積極的な採用が見られる。
求職者は働き方の柔軟性を重視しているため、企業の対応次第では転職に踏み切る場合も。

【2023年最新、転職動向まとめ】売り手市場でもライバルに勝つため、スキル磨きは欠かさずに!

今回は2023年の転職動向について解説してきました。

業界全体が「売り手市場」ではありますが、ライバルに勝ち、そして希望とする企業への転職を成功させるためには、スキルを磨き〝採用メリットがある人材〟だと企業へ印象付けることが重要となります。

今後も転職動向は変化する可能性があるので、いますぐに転職する必要がないのであれば、即戦力となれるよう理想のキャリアを身に着けていきましょう!

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